「ブッタとシッタカブッタ」 小泉吉宏 MEDIA FACTORY

ブッタとシッタカブッタ


漫画です。しかも、表紙を見ると、かなり「おちゃらけ」モードの漫画のような印象を与え兼ねません・・・・が、これは知る人ぞ知る名著です。仏教、哲学、心理学の本質をびっくりするほど明快に説いています。(ブタは「仏陀」のもじりです。)


例えば・・・(実際にはブタが登場する面白い漫画付きです)


p.128

苦しいことはあるのがあたりまえ
苦しいことを知っているから楽しいということもわかる
人生を楽しむためには・・・・
苦しみも楽しみのひとつにすればいいんだ!!


論理療法の言葉を使えば、苦しみは「出来事」が原因で生じるのではなく、その出来事を「苦しい」と受け止めている「ビリーフ(思い込み)」が原因で生じる・・・とかなんとかなるのでしょうが、そんなややこしい言葉を使わずに真実をとらえています。すごい。苦しい時は、その苦しみから逃れようとするのではなく、その苦しみを「学びの機会」ととらえればいいんです。「苦しみ」を経験すれば、将来他の人の苦しみに共感できる優しい人になれるかもしれない。そのように考えて、今の苦しみを「将来の楽しみのタネ」「後により魅力的な人になるための訓練のタネ」と考えれば、今の「苦しみ」を「楽しむ」ことができるようになります。