わかりあう対話10のルール (ちくま新書 662)
福澤 一吉
筑摩書房 (2007/06)
売り上げランキング: 166482



CR(Critical Reasoning)及びAWA(Analytical Writing Assesment)の
Argumentはロジックが問われるセクションです。もちろん、ある程度の
読解力と単語力がなくてはロジック以前の問題なのですが、逆に、
英語はしっかり読めるのに、なかなか正解にたどり着けない方が多い
のも事実です。そういう方は、是非ロジックの勉強をしてください。


わかりあう対話10のルール (ちくま新書 662)


この本は、ロジックを全くの初心者を対象に分かりやすく解説しており、
お勧めです。


p.13
自分が言いたいことの中心を占める意見を「主張」あるいは「結論」といいます。


「主張」は"claim"、「結論」は"conclusion"と訳すとピッタリでしょう。
ここでは「結論」という言葉を使うことにします。


 
p.14
主張を支えるために使われる理由を「根拠」と呼びます。


「根拠」は"premise"と訳しておきましょう。



p.18
何らかの根拠を背景にして主張すること、逆にいえば、自分の主張を
何らかの根拠によって裏づけようとする行為を、一般に「論証」といいます。


「論証」は"argumentation"、"reasoning"、"logic"等と訳せますが、ここでは
"logic"(ロジック)のことだと考えてください。


「ロジック」というと難しそうですが、基本は簡単です。



ロジックとは、「自分の意見を何らかの根拠で支えること」です。


西洋の知的伝統に「論証責任」(burden of persuasion)という考え方が
あります。簡単に言うと「意見を述べる以上は、その根拠を示さなくては
いけない」
という発想ですね。



たとえば、



対話1


風太郎:おばけは存在する!


風子 :なぜ?


風太郎:うるさい! いちいち理由なんてきくな! ポカン



これでは、風太郎が論証責任を果たしていません。でも、日本の言語空間は
けっこうこのような「ロジックなき会話」に満ちている気がします。下手に
意見の根拠を聞こうものなら怒られる場合も多い。



対話2


風太郎:おばけは存在する!


風子 :なぜ?


風太郎:大槻教授がテレビでそう言ってた! (笑)



大槻教授が言ってたからといって正しいとは限らないのですが、
この対話2では、一応「意見」に対しての「根拠」が示されてます。



GMATの教え 


「意見を述べる際には、しっかりと根拠を示す」


「CRやRCの文章は、どこが<意見>で、どこが<根拠>の
部分なのかをしっかりと分析しながら読む」



・・・以下、続く。



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