GMAT Verbal 高得点の条件 その2:


「読書経験が豊富である」


GMATクラスにいらっしゃる方で、「実はそもそもあまり本を読んだことがないんですよね。英語も、日本語も・・・」とおっしゃられる方が最近増えているように思います。そして、そういうタイプの方はGMAT Verbalで苦労する可能性が高いです。


たくさん本を読んでください。


そして、「読書」のメニューは、以下の様に分けて考えてください。



1. 多読


多読に関しては、以下の「SSS英語多読研究会」のウエブに詳しい情報がありますので、参照されてください。

http://www.seg.co.jp/sss/learning/index.html


多読のポイントは「レベルを下げる」ことです。「すいすい読める」「楽しく読める」レベルの易しい本を大量に読むことで、英語を日本語に訳さずに、辞書も使わず、英語の語順やリズムに合わせて読む「習慣」をつけるべきです。


具体的な教材としては、まずは Penguin Readersをお奨めします。
http://www.seg.co.jp/sss/learning/grlist/index.html
レベルが1から6まであります。(level 1 〜 level 6)つまらないプライドは捨てて、ごくごく簡単なレベルから始めてください。ポイントは辞書を引かずに、読み返さずに、すいすい楽しく読めるレベルまで下げることです。たとえば、とりあえずlevel 4 あたりを試してみて、その上でレベル調整をしてみてはいかがでしょうか。


http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&url=search-alias%3Daps&field-keywords=penguin+readers+level+4&x=0&y=0



そして、慣れてきたら、一般書(普通のレベルの本)を読み出せば良いわけです。分野を問わず、多読してください。


いきなり難しい本から始めるのは危険です。努力で700点台をたたき出したある方から、

多くの「目標スコア未達者」がエコノミストやHarvard Business Reviewのような一流誌に手を出して散っています。字ずらを追うだけ&意味不明で継続できない、のが関の山ですからね。私も今年に入ってからエコノミストを定期購読し始めましたが、勇気を出してやめようか悩み中です(笑)


という、厳しいコメントをいただいています。


いきなり難しい本を読み出すのは、たんなる時間の無駄になる可能性が高いです。「GMATの勉強のためには、まずはエコノミストを読むべし」と言われる方がなぜか多いのですが、私は反対です。それは「出来る人」の論理です。(もちろん、読解力が既にかなりある方は、いきなりTIMEやEconomist等の雑誌をがんがん読んでいただいてかまいません。)


英語力や今までの読書経験にもよりますが、この「多読」を最低でも1ヶ月、できれば3ヶ月くらい実施してから次のステップに進んでください。(人によっては半年ほど必要でしょう。)



2. ウエブ上の「読書」


1.の「易しい英語の多読」を経て、英文を読むこと自体に慣れてきたら、次はウエブ上で文章を読むことを習慣にしてください。特に、紙では調子が良いのに、パソコン画面上で問題を解くことに違和感を覚える方は、パソコン慣れのために日々ウエブ上で英文を多読してください。そして、できれば読書スピードのデータを取り続けてください。


たとえば


http://www.nationalgeographic.com/
http://www.scientificamerican.com/
http://www.businessweek.com/


等のページを毎日時間を決めて読み(たとえば15分)、そして読んだ部分の単語数を数え(コピー&ペイストしてワードに貼り付ければ簡単)、その上で1分単位で何語読めたのかを記録し続けてみてください。まずは1分間で100語。以降、50語ごとに増やすことを目指していってください。1分間で200語のスピードがないと、GMATは厳しいと思ってください。


多読にまつわる理論書としては、


速読の英語
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松本 道弘
プレジデント社
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をお奨めします。


3. 背景知識、教養、単語力を身につけるための教材を読む


最近、アメリカの小学生や中学生を対象にした本に、日本人向けに訳や解説をつけた良書がたくさん出ています。あるいは、英語学習向けの「文脈系単語集」にも良い本がたくさんあります。さらに言うと、日本語の本でもよいので、基礎教養を身につけてください。たとえば、最低限の哲学や思想をくぐっていないと、GMAT Readingの歴史やフェミニズム等の文章で苦労する可能性が大です。


以下が推薦書です。おおむね、易しい順に並べてみました。


英語で授業を受けてみる (小学校編)
中谷 美佐
ジャパンタイムズ
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英語で授業を受けてみる 中学校編
中谷 美佐
ジャパンタイムズ
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アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書
村田 薫 James M. Vardaman Jr.
ジャパンブック
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大学受験に強くなる教養講座 (ちくまプリマー新書)
横山 雅彦
筑摩書房
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テーマ別英単語ACADEMIC 中級〈01〉人文・社会科学編
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本来中学・高校で習得すべき「教養」が足りないかたは、謙虚に勉強をしなおしてください。まずは日本語の本でもよいですから。