Affinity英語学院受講生のGMAT点数アップ報告(その14)を掲載させていただきます。私の授業の本質、およびGMAT Verbalの本質を鋭く分析されており、私自身も大変参考になりました。


GMATを受験し、無事760点取れました。Q:49, V:44でした。野口先生のご指導のおかげです。ありがとうございました。


本当に仕事が忙しく、平日日付が変わる前に家に帰ることもほとんどない状況で、昨日も12時にオフィスを出ながら受験を延期しようかと心折れそうになっておりましたが、ひとしきり授業も受けて問題も解けるようになったし、きっと大丈夫だと、確信というよりはエイやと飛び降りた感じです。


Readingの大問はランダムクリックせず、全設問をまんべんなく解くようにしました(先生のカテゴリーでいうと、○○○○、でしょうか)。残り時間÷残り問題数が2分になるまでは急ぎ目に解いて、そこからは2分ペースで解くというのが私の時間配分なのですが、結果的には最後時間がだいぶ余って、最後のほうは1問3分以上使いながらSCやCRをじっくり解けて、結果的にそれが高い正解率につながったのかもしれません。


おっしゃる通り実感と点数がマッチせず、最後のほうになって簡単な問題が出てきたので、「もしかして点数が低いからCATで簡単な問題が選ばれているのか?」と不安になりましたが、「四の五の考えずに最後まで全力で解くこと。精神力も試されるテスト。」とご教示いただいたことを思い出して一問一問集中できました。


以下、野口先生にご指導いただいたCR/AWA/RCの詳細です。


1.CR
(1)スピード
CRは論理力と読解力、そして何よりスピードが問われます。やろうと思えばいくらでも考え続けることができてしまうので、時間を浪費しやすい科目です。


授業では先生が色々な問題カテゴリー及びロジックの種類を教えてくださいます。最初はじっくり時間をかけて、論理式や図を描きながら時間無制限で考えるようにしました。正解でない選択肢がなぜ正解でないか、(たとえば、(B)はロジックの矢印が逆だから誤り、等)どんな簡単な設問でも、全て自分の回答のロジックを説明できるように予習して授業に臨みました。


ゆっくり完璧に解けない問題は、どんなに頑張っても早く解けるようにはなりません。(by 野口先生)


これを何回も繰り返していくうちに、やがて図を描かなくても、問題文を読むうちに自然とロジックの流れや論理構成が頭に浮かぶようになり、1問2分程度で解けるようになりました。ただし、それ以上早く解くと正解率が落ちることが分かったので、あくまで得点源としてキープできるレベルでのスピードを心がけました。


(2)テクニック
授業でも紹介していただきますが、CRの解き方にはいくつかテクニックめいたものがあります。テクニックを覚えるというよりは、なぜそのようなテクニックが通用しうるのかをロジックで理解することに大きな意義があると思います。Inference 問題では選択肢に新しい事実が出てきたらまず正解にはなりませんが、Strengthen/Weaken 問題では正解になり得ます。これは、ロジックの流れが、設問文と選択肢のどちらが元になってどちらが帰結になるか、という構造を考えると意外と当たり前だったりします。(野口先生の言葉では、「上から下」「下から上」ですかね。)テクニックの背景がわかると、いちいち「これはStrengthen 問題だろうか?」等、意識して分類する必要もなく、ロジックとして真っ当に解くことができます。


テクニックは闇雲に覚えたり馬鹿にして敬遠するのではなく、なぜそのようなテクニックが出来上がったのかを考えて、わかったと思ったときは先生に「これはこういうことですか?」と先生に質問してみると良いと思います。


2.AWA
AWAはCRの知識をフル活用します。Assumptionさえ見つけてしまえば、後はそれを突いていくだけです。
授業で教えていただいた例文の中から、このパターンのAssumptionだったら自分はこういうテンプレートを使おう、というのを何パターンか作っておき、本番では内容以外のところは一切頭を使わずともタイピングできるように準備しておきました。


本番では運よくPlan Assumptionが出たため、簡単に本論を3段落作ることができました。Plan Assumptionは論破すべきAssumptionパターンが3つあるので、これが出たらラッキーです、と授業で聞いていた通りでした。ただ、仮にAssumptionが見抜けなかったとしても、こうやって乗り切れます、という手法も教えていただいていたので、最悪どんな問題でも切り抜けられる、と「ゆとり」を持ってテストに臨めたことが精神安定上大きかったと思います。


3.RC
(1)文章を読む+設問を解く
個人的に、RCはGMATの中で一番難しいと思います。全く馴染みのないトピックを、短い制限時間の中で、ひっかけが多数ある選択肢問題の中から正解を選んでいく、という作業には一時期心が折れそうになりました。おおざっぱに分けると、RCは「文章を読むこと」+「設問を解くこと」です。文章が読めないからできないのか、設問が解けないからできないのかを自覚することが大事です。


(2)設問の解き方
これは先生が授業中に背景知識や文章の意味まできっちり解説してくださった上で、「さぁ、ここまで解説したらみなさん問題解けますよね?解いてみて下さい。」と言われ、それでも解けなければ、自分は「文章が読めない」のではなく「設問が解けない」のです。そうしたら「設問の解き方を勉強しましょう」という姿勢で勉強すればよいわけです。私はどんなに難しい設問でも、絶対に答えを見ずに、正解が正解の理由、不正解が不正解だと思う理由を選択肢毎にメモしておきました。選択肢一つ一つが一問一問だと思いながら解きました。なぜ間違えたのか、という理由の累積が、「設問の解き方」だと思います。


(3)文章の読み方
文章が読めない場合、最初は野口先生のお勧め通り、ひたすらメモを取りながら読んでいきます。きちんと文章構成を理解し、何と何が対比されているのか、どの段落に何が書いてあるのか、しつこいぐらい時間をかけて読んでいきます。そして授業で先生がホワイトボードに書くメモと対比して、自分は何を読み飛ばしているのか、どこに余分な労力をかけているのかを理解することで、「文章が読める」ようになります。ただし、CRと同様でしたが、メモを取ると時間がかかるので、ある程度メモなしでも頭に文章構成が浮かぶようになったところでメモを取ることをやめました。私はCRとSCの(正解率を落とさない)スピードアップに、ある程度のところで限界を感じたので、ドラスティックにRCの解き方を変えることで時間の節約を図りました。


ただしメモを取らない作戦を最初からやると、文章が読めるようにならないまま、適当に早く読むだけになってしまうので、最初は騙されたと思ってきっちりメモを取ることをお勧めします。


(4)文章のカテゴリー
GMAT RCは、背景知識がわからないと解くのが難しい場合があります。特に人文科学系の場合、フェミニズム・マイノリティー等を真正面から文章を読み解いて回答するのは至難の業です。OG(Official Guide)で、ネイティブ・アメリカンが水を使う権利に関する文書を解いていた時、背景知識がなくて本当に苦戦しました。あきらめるのも悔しいので、その1問だけに52分かけて徹底的に読んで回答して全問正解し、夜中に一人で満足して就寝したことがありますが、本番でこれをやると他の問題を一切解けなくなります。野口先生の授業では、頻出のトピックの背景知識を説明していただける上に、背景知識を増やすための参考図書も紹介してくれます。事前に準備できることは全て準備しておくほうが有利です。


私は文系ですが、逆に理系の文章のほうが簡単に感じました。DNAだろうがRNAだろうがドーパミンだろうが、知らないものは知りません。ただ、知らなくても正解できるように問題はできています。何が書いてあるのか内容はさっぱりわかりませんが、「AがBに作用して、BがCに作用します。」と本文に書いてあって、設問に「Cに作用するのはなんですか」と書いてあったら正解はBです。全ての背景知識を持って全てを理解しながら解ければ理想的ですが、おそらくGMATで求められているのはそういうことではなく、英語の文章を構成として理解できているか、ということだと解釈して、A, B, Cは「ただの記号だ」と割り切って読みました。