以下、英文法に関する推薦図書です。


(1)ロイヤル英文法

ロイヤル英文法―徹底例解


これは「読む文法書」というよりも、「辞書のように使う文法書」「苦手な分野に限定して読む本」としてお勧めです。とりあえず、手元に置いておきたい一冊です。電子辞書に搭載されているケースも多いようです。(私の電子辞書にも入っています。)英文法に関するルールが、手広く網羅されています。


(2)薬袋(みない)氏の著作

英語ベーシック教本―ゼロからわかる

この本、私は大好きですし、私の基礎文法やGMAT SCの教え方に近い考え方が提示されています。ただし、解説がやや「理屈っぽい」ので、過去の受講生の間での評価は高くありません。「好きな人は好き」というタイプの本だと思います。理屈好きの方、暗記中心の英語学習が苦手な方、理系マインドの方、等には向くと思います。

また、以下は上記の本の続編です。

英語リーディング教本―基本からわかる


(3)かんべ氏の著作

超・英文解釈マニュアル―学校で絶対教えてくれない

この本は、(2)の薬袋氏の本と対象的に、きわめて平易に読める、良い意味で「大雑把な」本です。文法に苦手意識がある方は、この本からスタートすると良いかもしれません。尚、この本(英文解釈マニュアル)は、グーグル社の村上氏による、以下の英語勉強本の中でも激賞されています。(この村上氏の本も、ぜひご一読をお勧めします。)

村上式シンプル英語勉強法―使える英語を、本気で身につける


(4)山口氏の著作

NEW・山口英文法講義の実況中継 (上) 改訂新版

NEW・山口英文法講義の実況中継(下) [改訂新版]

英語業界での評判が極めて高い名著です。大学受験向けの英文法講義を、実況中継形式(話し言葉)にてまとめた本です。単に「覚えろ!」というタイプの解説を排除し、できるだけ理屈で、かつ分かりやすく文法ルールを解説しています


(5)日本人の英語

日本人の英語 (岩波新書)

知る人ぞ知る名著です。"a"と"the"の違い、可算名詞と不可算名詞の違い、関係代名詞の制限用法と非制限用法の違い等の、重要文法項目について、ネイティブスピーカーの視点から解説しています。


(6)ケンブリッジ英文法

マーフィーのケンブリッジ英文法(中級編)

この本は、左側のページが文法解説、右側のページが「英作文的な発想を大切にした問題集」という構成で成り立っています。「読む文法書」というよりは「英文ライティングのための文法書」という意味合いが強い本です。TOEFL WritingやIELTS Writingの勉強を始める前に、まずはこの本を一通りこなしてみてはいかがでしょうか。専門的に言うと「5文型理論」を採用していないという点が特徴の1つです。(そもそも、ネイティブスピーカーが書いた本で、5文型理論を使っている本は極めて稀です。)また、GMAT SC基準では否定されている文法ルールも記載されていますが、それは「実用的な文法書」「アウトプットのための文法書」という意図の本であることを考えれば、やむを得ないことです。つまり、GMAT SCの対策本としてはお勧めできません。


尚、この本(ケンブリッジ英文法)は、オリジナル版(英語版)を読むこともお勧めです。読みやすい、平易な英語で書かれています。

Grammar in Use Intermediate Student's Book with Answers and CD-ROM: Self-study Reference and Practice for Students of North American English (Book & CD Rom)


もちろん、他にも優秀な文法書は多数存在します。文法書とは「相性の良し悪し」があるので、自分自身の直観や、本のフィット感を大切にして、読むべき本を判断してください。