GMAT対策論を、少しずつ述べさせていただきます。


The Official Guide for GMAT Review


GMAT対策論 その1〜 Mathを早く片付ける


GMATのトータルスコアの半分がMath(数学)です。なので、GMAT対策を考える場合、「Mathは対策をしなくても大丈夫か?」「Mathの対策をするのであれば、どのような方法をとるべきか?」を慎重に考えるべきです。


ちなみに、「理系の人ならMathは大丈夫」も「文型の人はMathで苦労する」も、ある程度そのような「傾向」はあるかもしれませんが、決めつけるのは危険です。(もちろん、基礎的な数学力が高いに越したことはないので、念のため。)


バリバリ理系の方でも、GMAT Mathで苦労する可能性があります。主な理由として考えられるのが以下の(1)〜(5)です。


(1)文章題の読解で苦労する

英語が読めないと、問題が解ける訳がありません。(当たり前) 例えば、私がアメリカの高校へ留学していた際に、数学のテストでどうしても満点が取れなかったのは、たまに文章題の意味が理解できなかったからです。英文読解力の向上と、最低限の数学用語の暗記が必要です。


(2)高等数学の頭から切り替えられない

GMAT Mathでは、虚数や微分積分等の単元は出題されません。その代わり、日本の中学受験算数的な問題や発想が必要となる問題が多く出題されます。例えば、順列や組み合わせの問題において、P (Permutation)や C (Combination)の公式を使って解く問題も出題されますが、同時に「地道に、1つずつ可能性を書き出して、全ての可能性を数え上げないと解けない問題」も存在します。要するに、高等数学の頭だけでGMAT Mathの攻略を目指すのは危険な場合があります。


(3)計算が弱い

GMAT Mathでは、計算機を使うことはできません。(ちなみに、GRE Mathにおいては、計算機の使用が許されています。)よって、普段から計算をエクセル任せにしている方は、単純な計算ミスや、計算スピードの遅さで苦労をする可能性があります。日々の地道な計算練習を実施してください。計算が極端に苦手な方は、公文式に通うのも一つの手です。


(4)DSが苦手

DS(Data Sufficiency)は、GMAT独特の問題形式です。そのエッセンスは「答えが出ることが分かっている問題の答えを出す」ことではなく「答えが出るか否かを判断する(専門的に言うと、答えが一義的に決まるか否かを判断する)」ことが求められています。つまり、答えが一つに決まることが判断できれば、それ以上計算をする必要はありません。なのに、立式をすると、常に答えを出さないと気が済まない方を見かけます。DSにおいては「必要のない計算は極力しない」という姿勢を持ち、練習を重ねることが重要です。


(5)完璧主義

GMAT Mathにおいては、10問前後間違えても、49点が出ます。(満点は51点)49点が取れれば、満点(51点)が取れなくても、出願においては大きなマイナス材料にはなりません。37問中10問前後間違えても大丈夫ということは、「正答率が80%弱でも49点が出る」ということを意味します。なのに、勝手に「1問も落としてはならぬ、特に前半は!」的な「完璧主義」の姿勢を持つことで、1つの問題にはまってしまう(例:前半で1問に5分以上使ってしまう)方がいらっしゃいます。「私は数学が得意」というプライドや、「前半10問で間違えてはオシマイ」という都市伝説はかなぐり捨てて、「解けない問題は解けない」「(目安として)3分使って解法が見えない問題は捨てる」という「割り切り」が重要です


以上、「理系バリバリの人でも数学で苦労する理由」を5つ書かせていただきましたが、逆に言うとこれらの5点を克服すれば、楽に高得点が取れる可能性があるわけです。自己分析をして、少しでも早く「Verbalの心配だけをすればOK」な人になってください。


というわけで、独学でMathの攻略が可能な方は、少しでも早くMathを卒業してください。2冊のOfficial Guideを解き進めてください。もし、ある程度GMAT Math独特の考え方に馴染んでおきたい方は、「マスアカ」を利用されてもよいかもしれません。そして、目安としては、GMATPrep(模擬試験)のMathで安定的に49点以上が取得できるようになれば、一応安心です。


The Official Guide for GMAT Quantitative Review


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逆に、数学が苦手な方は私がお助けします!
数学に苦手意識がある方を主な対象とした「GMAT Math戦略クラス」を、土曜日の16-19の時間帯に私が教えています。私は高校で数学に落ちこぼれました。なのにGMAT Mathを教えているのは、(1)中学受験の際には算数が大の得意だった(中学受験算数はGMAT Mathと内容的に近い) (2)アメリカの高校で数学の勉強をしていたことがある(DSの発想は「人間は答えが出るのか出ないのかを判定する能力が大切であり、計算はコンピュータに任せればよい」という、アメリカ的な発想に基づいている) (3)塾のアルバイトで中学生に数学を教えていた経験が豊富だから (4)数学が苦手な人の気持ちや、数学が苦手の人に向く教え方を熟知しているから という4つが理由です。GMAT Math業界で、非常にユニークな仕事をしている自負があります。数学の解法は1つだけとは限りません。多くの問題において、正攻法の他にテクニック的な解法が存在します。私のクラスでは「複数の解法」「多様な視点」を学習していただきますが、特に「文科系的な発想」や「数学が苦手な人に向く解法」を中心に扱います。1つの解法だけを押し付けられて数学で挫折した過去を持つ私が、数学業界への「復讐」のため、「裏千家」として頑張ります。


GMAT Math戦略クラス(担当講師:野口哲也)
http://www.affinity-english.com/gmat/gmat-math-strategy.html


Don't cry, just revenge
The best revenge is to live well