TOEFL iBT(R) テストはじめてゼミ ライティングの教科書


TOEFL Writing Independent Task(独立型課題)においては、以下の様な「極論」が求められます。

Do you agree or disagree with the following statement?
The Internet has made the world a better place.


インターネットには良い面も悪い面も両方ある思うのですが、TOEFL Writingではagree(賛成)かdisagree(反対)かのいずれかの立場にたってエッセイを書く必要があります。「良い面も悪い面もありますよ・・・」のような両論併記の姿勢では、高得点が出にくいのです。何故か?


英語圏には論証やディベートの伝統があります。yes/noの答えが出にくい難問に対して、あえてはっきりとyesかnoかの立場にたち、その選んだ主張に沿って理由や事例をを積み重ねていくのがディベートです。良質な意味での「ディベート精神」においては、勝ち負けは大切ではありません。意見が異なる二人が議論を重ねている中で、共同作業で「真理」を探っていこうという姿勢があるのです。神が作った真理の世界、あるいはプラトン的な意味でのイデアの世界を垣間見るために、割り切って異なる立場に立つ。それは、真理探究を試みる二人が、あえて異なる視点から議論を重ねることによって、実は共同作業で真理を追究しているのですね。なので、西洋人がディベートで激しく議論を重ねても喧嘩にはならない場合が多い。立場が異なっても、真理を目指すという「志」を共にする「同志」だから、最後には笑顔で握手ができる。


真理到達への「道」としてのディベートにおいては、あえて「立場」に立たないと参加できません。同様に、TOEFL Writing Independent Taskにおいても、あえて賛成か反対かのいずれかの主張をしないと、「論証」という作業の土俵に乗ることができないのです。


TOEFL Writing Independent Taskの学習を通じて、このような西洋流のディベート精神を学ぶことができます。「どちらの立場が正しいか」という"what"(何を)にだけ注目するのではなく、「どのように書いたら理由と事例を上手に提示できるのか」という"how"(どのように)を学習する場としてTOEFL Writingと格闘することを期待します。