最初にホームスティでお世話になった家族は裕福で、私は個室を与えられました。そして、示されたルールは「着替え等のプライバシーが必要な状況を除いて、部屋のドアは基本的には開けておくように」でした。私は今でもドアを開けっぱなしにしておく癖が残っており、例えばトイレのドアは開けっ放しが好きです。家族には嫌がられますが…苦笑


また、私は「勉強が出来る子供」というレッテル(?)が貼られていたせいか、比較的に部屋での勉強が許されていましたが、原則としてはリビングルームにて家族一緒に時を過ごすことが奨励されていたのです。


このアメリカの習慣は、私の事前のイメージとはかなり違いました。アメリカは個人主義で、子供達は皆個室を与えられ、自由に生きている… このような歪んだアメリカ家族像を基にした子育て論や育児論が当時の日本にまかり通っており、私もそのような幻想に影響を受けてしまっていたのです。


私がアメリカという国の好きな点の一つは「家族を大切にする」ということです。大統領選挙のキャンペーンに家族が登場することが多いのも、家族が社会の重要な要素であるということが前提となっています。


もちろん、このようなアメリカの家族像は、アメリカの厳しい個人主義の裏返しでもあるので、多角的な考察が必要なのは言うまでもありません。