GMATの指導をしていると、「問題を覚えてしまったら復習する意味がないですよね?」という質問をしばしば受けます。この問いに対する私の回答は「問題の分野によっても異なりますが、仮に問題の内容と答えを覚えてしまっても、基本的には復習する意味は大いにあります」です。
仮に正解していたとしても、解法のプロセスに「誤解」や「思い込み」が含まれている可能性があります。例えば、誰か他の人にその問題を教えてみることによって、あるいは一人で勉強しているのであれば目の前に誰かいると仮定して解法を口に出してみることによって、解法に問題がないのかを確認することができます。
仮に解法が正しかったとしても、誰かに教えてみる、あるいは教える想定で復習をすることによって、その解法がより「血肉化される」可能性が高まります。
また、仮に問題の内容を答えを暗記してしまったとしても、「他により正確な解き方はないか?」「もっと早く解けるやり方はないか?」と深掘りすることも大切です。
特にGMATのように「分析力」や「柔軟な思考力」が問われる試験においては「質の高い復習」が重要なのに、多くの人がGMAT学習において質よりも量(問題数)を追いかけすぎたり、問題を解くスピードを重視し過ぎたりして失敗しているのです。
問題を解くことに成功した(=問題に正解した)としても、その「正解」という「過去」を頭の中でゼロにして、あるいはリセットして、その問題を初めて解くかの如く新鮮に思考することが大切なのです。
過去をいったんゼロにすることが重要なのです。過去の栄光にしがみついていてもモテないですからね。