『この、何時終わるとも知れぬゼロ金利政策に甘んじているのは、何となく「利子」というものは、下品で良からぬものだという意識があるからであろう。資本主義の生命線とも言える金利を、日本人は未だ「倫理的に正当化」できていないのだ。』
小室直樹「経済学をめぐる巨匠たち」p.152より引用
いくら低金利政策を頑固に続けても、日本人の消費、貯蓄、金利、などに関する「精神」は変わらない。合理的経済人という虚妄を前提とした金融政策が上手くいくはずがないのである。この辺りのことは、むしろ専門家の方が理解できていないような気がする。