最近、ふと絶薬(絶望に効くクスリ)に手が伸びてしまいます。
うーん、ちょっと心が疲れているのかも・・・
この第6巻では、心理学者の河合隼雄氏が登場します。
河合先生ですよ、河合先生!!
大学者にして、「ウソつきクラブ会長」の河合先生!
なんったって、対談の手出しがこんな感じ!
p.10
河合:ほうほう・・・ ヤングサンデーねー。
オールドサンデーじゃないんだ。
山田:え? はあ・・・
河合:「オールドパー」って酒があるでしょ?
あれ日本語にすると何かわかる?
山田:は?
河合:老人性痴呆!
<風太郎の感想>
・・・なんとブラックなギャグ!
河合先生は「マジメも休み休み言え!」
という名言も残していますが、心の健康を考えると
ユーモアや適度にウソをつくことが非常に大切です。
p.22
河合:ある意味では、人間生まれてきたってことは病んでいる。
山田:つまり、「人は皆、病人」だと!
河合:そういうふうに言うたらええ。
山田:「正常」と「異常」とかの差も・・・もしかしたら・・・
河合:ほとんど変わらない程度の差やろ。
山田:大切な人が心の病気の時は、どうしたらいいんでしょうか。
河合:「頑張れ」とかは言うたらあきまません。
ただ黙ってそばにおるだけです・・・
その人がサナギになっているなら、ただ待ってあげたら
いいわけですね。
そう、無理にサナギをこじ開けようとしたらアカン。
下手な人ほど相手の世界の外から物言うて、
「自分流」に絡め取って楽になりたがるんですよ・・・
そしたら相手は余計に苦しくなる・・・
黙って聞いてあげることです。
山田:わかってなくても救ってあげられるんですね・・・
(目を輝かせながら・・・マンガですから!)
河合:原因なんか追究せんでも、救うことはできますからね。
<風太郎の感想>
苦しんでいる人には「アドバイス」をするよりも、
まずはじっくりと話を聴いてあげる。
これが、カウンセリングの基本中の基本です。
また、カウンセラーは「クライエントの心をしっかり理解
しなくてはカウンセリングは成立しない」という考え方も
半分正しいけど、半分間違いです。もちろん、カウンセラーは
ある程度人間全般や目の前にいるクライエントとの心の
動きを理解しなくてはならない。しかし、ある程度以上の
ことになると、誰にも理解できない領域にさしかかる。
そのような時、カウンセラーはクライエントの心にしっかりと
寄り添い、傾聴(良く聴くことです)するしかない。
そうすると、クライエントが自分自身の力で力を取り戻していく
ことがあります。
分析ばかりしないで「そっと見守る」「話をじっくり聴く」ことも、
カウンセラーにとって大切なのです。
カウンセリングに興味がある方、入門書として
是非この本をお読みください!
そして、もし河合先生の考え方に共感できたら、2冊目として
をお奨めします。
河合先生万歳!
ウソつき万歳!! (^o^)