社会科学
今回は「日本国史・上」の「まえがき(p.6~)」についてです。 「国(くに)」あるいは「国家(こっか)」という言葉をしっかり定義しておかないと、歴史学であれ社会科学であれ生産的な議論は出来ません。狭義の「国」は「近代主義」によって定義される「…
「書評」という言葉の意味を辞書で調べたところ「書物について、その内容を紹介・批評した文章。」という定義に遭遇しました。また、「書評」を英訳すると「a book review」となるようです。私はGRE(Graduate Record Examinations)というテストの指導にお…
名著「危機の構造」の復刻版が宮台真司氏と橋爪大三郎氏の協力によって出版されていることに友人からの指摘で先ほど気づきました。 私は宮台氏の良い読者ではないですが、氏が重要な仕事をされていることは社会学学徒の端くれとして私はよく理解しているつも…
『この、何時終わるとも知れぬゼロ金利政策に甘んじているのは、何となく「利子」というものは、下品で良からぬものだという意識があるからであろう。資本主義の生命線とも言える金利を、日本人は未だ「倫理的に正当化」できていないのだ。』 小室直樹「経済…
前回書かせていただいた通り、3/9(火)の夜に「RC思想解説セミナー」を実施させていただくことになりました。GMAT/GREのRC(Reading Comprehension)において出題されるトピックの中で受講生の方々が理解に苦労されることが多い思想関連領域に絞って解説させ…
受講生の方からリクエストをいただいたので、久しぶりに「RC(Reading Comprehension)思想解説3時間セミナー」を実施することにしました。日程は2021/3/8(火)19-22(3時間)です。リクエストをいただいた方には「お申込みがお一人だけになっても実施しま…
「学者 この喜劇的なるもの」西部邁 「専門」という言葉について。 ある一つの「専門分野」について研究を重ね、その分野についての「専門家」になるという形が、学問の世界であれビジネス領域であれ重要であると一般的には考えられている。実際に私自身も「…
ファシスタたらんとした者 前回のエントリー(「大衆」とは何か? - 風太郎の海辺)で書かせていただいた通り、西部邁と吉本隆明の対談は二人の「大衆」という言葉の定義の違いや「大衆」に対する思想的立場の違いが要因で平行線をたどった。 ここで考えてみ…
学者 この喜劇的なるもの 作者:西部 邁 メディア: ペーパーバック 西部邁の思想を考える上でのキーワードは「大衆(英語では"mass")」であろう。「大衆」という言葉には知識人と対比されるものとしての「無知な大衆」を意味するという誤解、学者が庶民を見…
私は学生時代に「朝まで生テレビ(通称:朝ナマ)」というテレビの討論番組に強く影響を受けました。オウム真理教問題等のタブー視されていた領域に切り込んでいったという点において高く評価されるべき番組だと思います。そして、初期の朝ナマにおいて保守…