マルクス主義

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受講生の方からリクエストをいただいたので、久しぶりに「RC(Reading Comprehension)思想解説3時間セミナー」を実施することにしました。日程は2021/3/8(火)19-22(3時間)です。リクエストをいただいた方には「お申込みがお一人だけになっても実施します」と確約してあるのですが、流石に受講生が一人だけだと寂しいので(苦笑)興味がある方は是非参加をご検討いただきたいです。クラス内に問題演習を実施しますが、クラス時間の大部分は本文の内容と背景知識の解説に使います。問題自体の解法やテクニックについてはRC戦略クラス等の別のクラスにて学んでください。

www.affinity-english.com

 

当日扱うテーマは

(1) フェミニズムとマルクス主義

(2) 芸術とキリスト教

(3) アメリカ合衆国の政治思想

の3つです。

 

私のミッションはGMATとGREのRC (Reading Comprehension)においてこれらのトピックが出題された時に「文章が読みやすい!」と感じていただけることであり、私なりにこれらの分野のエッセンスを「ざっくりと」解説させていただく予定です。学問的に厳密な議論は時間的にも私の能力的にも実施できませんのであらかじめご了承ください。

 

GMATとGREで何故フェミニズムが頻出分野になっているかと言うと、現代のビジネスやアカデミズムの世界できちんとした議論をしたければフェミニズムについての最低限の教養がないと厳しいからだと思います。全学生中の女性比率がビジネススクールのランキング算出における基準の一つになっていますし、経営の現場でも欧米では男女を均等に扱うべきであることはもちろん、フェミニズムの考え方に沿った言葉遣い(political correctness:政治的正しさ)実践することが重要性されているのです。このような時代の流れを肯定するにせよ否定するにせよ、一定の理論武装をしておくことが欧米のエリートにとっては必須の教養なのです。

 

フェミニズムの一つの重要な潮流に「マルクス主義的フェミニズム」があります。フェミニズムの「低い扱いを受けている女性が男性中心社会を改革する」という方向性がマルクス主義の「虐げられているプロレタリアート(労働者階級)が階級闘争をする」という図式と親和性があることから、フェミニズムの理論家の中には「マルクス主義的フェミニズム」を理論的な支柱としている人が少なくありません。

 

予習は不要ですが、マルクス主義について勉強したことがない方&読書の時間を捻出していただける方には以下の本をお勧めします。マルクス主義のエッセンスがとても分かりやすく解説されています。私は学生時代にこの本に出逢えたおかげで、なんとか社会科学全般の議論に最低限ついていけるようになりました。共産主義闘争の歴史、および日本の学生運動史を概観できるい良書です。

 

冒険としての社会科学 (洋泉社MC新書)