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GMAT Official Guide (2015)のSC(Sentence Correction)問題解説(p.694の#120)の続きです。

解説 その1はこちら http://d.hatena.ne.jp/futaro1968/20150525



論点(4):文法

選択肢(B)と(C)は、文法で分析することもできます。関係代名詞の論点です。

(B) a phenomenon most scientists agree that is...

(C) a phenomenon that most scientists agree is...


(C)は主格の関係代名詞(that)と動詞(is)の間にSV(most scientists agree)が挿入された形です。

二択問題:(who/whom)のうち、適切な語句を選びなさい。
John is the man (who/whom) I believe is the best singer.

正解は"who"です。主格の関係代名詞(who)と動詞(is)の間にSV(I believe)が挿入された形です。この形は、関係代名詞(who/whom)の直後にSV(I believe)があるので、目的格と勘違いしやすいのです。

そして、このSVの挿入は関係代名詞の後に置きます。選択肢(B)は、SV(most scientist agree)が関係代名詞(that)の前にきてしまっているので、文法違反なのです。選択肢(C)は、SV(most scientist agree)を正しく関係代名詞(that)の直後に挿入しているので正解です。

もしこの関係代名詞のルールをご存じであれば、(B)を「文法」の視点で斬ることができます。が、もし問題を解いている際にこの論点で解けなければ、意味で解くことを検討すべきです。

意味による解き方:http://d.hatena.ne.jp/futaro1968/20150525



論点 (5):語法

選択肢(A)は、agreeという動詞の語法で迫ることもできます。

(A) a phenomenon most scientists agree to be caused by...

この選択肢(A)は

(A) a phenomenon (that) most scientists agree to be caused by...

と、目的格の関係代名詞(that)が省略された形と解釈することができます。
そして、このthatに先行詞(a phenomenon)を代入して、元の位置に復元すると

most scientist agree a phenomenon to be caused by..

という文を復元することができます。

さて、agreeという動詞は、上記のような"agree 目的語 to do"の形を取ることができるでしょうか? agreeという動詞の語法に自信がある方は「このような語法はない」という理由で(A)を切ることができます。

同様に、(E)も

(E) which most scientists agree to be caused by...

"which"に先行詞の"global warming"を代入して文を復元すると

most scientists agree global warming to be caused by...

という形になり、agreeという動詞の「語法違反」として(E)も切ることが出来ます。

さらに、選択肢(D)における

agree on A as B

という語法も成立しませんので、切ることができます。


ただし、GMAT SCの学習において、このような語法を完璧に覚えることは極めて困難です。 そもそも、最近のGMAT SCの出題傾向では、昔ほど語法やイディオムの論点が頻繁には問われません。また、出題される語法とイディオムの範囲も広範囲にわたります。もちろん、可能な限りイディオムは覚えた方が良いのですが、イディオムの暗記の積み重ね「のみ」でSCを突破しようとするのは現実的ではないのです。

GMAT SCの学習においては

(1) 文法
(2) 語法・イディオム
(3) 意味
(4) テクニック

等の多様な要素をバランスよくおさえることをお勧めします。文法ルールや語法・イディオムの暗記「のみ」でSCを乗り越えようとすることは、少なくともSCの最新の傾向からは逸脱した発想です。Affinity英語学院は「暗記主義」を排除したSC攻略法をお届けします。


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内宮講師によるSC解説
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