内宮講師によるSC演習クラスが6/6(土)に開講します!
私(野口)と内宮の二人が厳選した難問を解いていただきます。
http://www.affinity-english.com/gmat/gmat-sc-advanced.html


The Official Guide for GMAT Review 2015 with Online Question Bank and Exclusive Video


GMAT Official Guide (2015)のSC(Sentence Correction)問題解説をお届けします。p.694の#120です。多くのGMAT受講生が苦労をする問題なので、ウェブ上にて解説することにした次第です。



論点(1):意味

Affinity英語学院に来校される受講生の多くが、SCの問題を「意味抜きで」解こうとするのです。何故なのだろう〜(@_@)
当然ながら、SCを解く際には「意味」も1つの要素として考慮すべきです。

この問題においては、"global warming"(地球温暖化)が何によって引き起こされるかが「意味の論点」です。(A)ならば"human beings"(人間)、(B)は"fossil fuels"(化石燃料)、(C)は"burning"(燃やすこと)、(D)は"human beings"(人間)、(E)は"fossil fuels"が、それぞれ地球温暖化を起こす「原因」あるいは「意味上の主体」として書かれています。さて、地球温暖化を引き起こすのは「人間という存在」「化石燃料という存在」「燃やすという行為」のどれでしょうか? 正解は「燃やすという行為」です。この意味判断が出来る方は、以上の理由で(C)を選べばよいし、自信がない方は意味以外の論点を探せばよい。とにかく「意味で解く」ということを、はなから全面的に放棄する必要はないのです。



論点 (2):所有格

正解の(C)を選べない人の多くは「(C)の所有格+動名詞の形はダメだから」とコメントされるのですが、これは正しい理解ではありません。

human beings' burning of fossil fuels

所有格(アポストロフィーの"s"がつく形)の代表的な意味は、もちろん「所有」ですが、他に「意味上の主語を明示する」用法も大切です。

the burning of fossil fuels

だと、誰が化石燃料を燃やすのかが曖昧です。そこで「燃やす主体、燃やすという動作の意味上の主語」が人間であることを明確にするために

human beings' burning of fossil fuels (人間による、化石燃料を燃やす行為)

と表現することが可能なのです。よって、(C)の「所有格+動名詞」という語法には、何の問題もありません。


論点(3):同格句

選択肢(A)(B)(C)には「同格句」(appositive)が使われています。

global warming, a phenomenon

という部分ですね。それに対し、(D)(E)は

global warming, which

という関係代名詞が使われています。

例外はあるのですが、SCでは同格句の用法が好まれます。同格句は、何らかの意味で「曖昧さ」を排除してくれるからです。今回のケースでは、"global warming"(地球問題化)という用語に馴染みがない人を対象に「地球温暖化は<現象>なんだよ」と解説をしてくれているのです。よって、テクニックとして割り切って考えれば、(A)(B)(C)が正解である可能性は高いのです。SCにおいて、このようなテクニックを重視するか、あるいは「邪道だ!」とテクニック的な様子を排除するかは皆様次第ですが、私はある程度「テクニック」を使うことを提唱したいのです。


・・・続く