家父長制と資本制―マルクス主義フェミニズムの地平 (岩波現代文庫)


フェミニズム解説の講座を実施するにあたって、上野千鶴子氏の本を20年以上ぶりに読みました。
そして、講座の資料を作成していたら朝になってしまった。苦笑
でも、楽しかったです。学生時代のゼミ発表の準備をしている時のワクワク感を思い出しました。


本日、11/14(土)の13:00より、GMAT RC(Reading Comprehension)の「思想解説セミナー(2時間)」を実施します。

http://www.affinity-english.com/gmat/gmat-rc-reading.html


GMATでフェミニズム関連の文章が頻出だということは、西洋流のマネジメントを学ぶ際にはフェミニズムの知識が大切だということを意味します。フェミニズム的な思想を肯定するにせよ否定するにせよ、一定の見識を持っていることがビジネスエリートにとっては必要な「はず」なのです。


私は、少なくとも今は、上野千鶴子氏の思想には反対です。でも、私が青春時代にとても影響を受けた学者であることは事実ですし、たとえ批判するにしても氏の本を読んだ上で批判するのが作法だと思うのです。


今回の思想講座を実施するにあたって、私はフェミニズムの潮流を以下の3つに整理してみました。専門家目線では間違いだらけの理解かもしれませんが、自称哲学者の戯言としてご容赦ください。


(a) リベラル・フェミニズム
「男女平等は法的手段や社会改革を通して実現可能であり、集団としての男性と闘う必要はない」「穏健(保守的)なフェミニズム」

(b) マルクス主義フェミニズム(ソーシャルフェミニズム)
「資本主義が悪い(資本家が労働者を搾取する)」「再生産労働(reproductive labor, shadow work)に縛り付けられた女性を解放する」「家庭労働に賃金を」

(c) ラディカルフェミニズム
「家父長制(patriarchy)が悪い」「結婚や家庭も害悪」「ジェンダー(gender)がセックス(sex)を規定する」