The Official Guide for GMAT Review 2017 with Online Question Bank and Exclusive Video


これから少しずつ、GMAT SC(Sentence Correction)問題を解説してまいります。
まずは、このメディア(はてなブログ)を使いますが、ある程度分量がまとまったらどこかに移す予定です。


まずは、OG 2017(緑)の最初の問題(p.682の#668(#1)です。
OG 2017においては、SCの最初の問題に#668という番号がついていますが、この問題がSCの最初の問題なので、便宜上#668(#1)と表記させていただきます。


まずは文構造に注目しましょう。すると、

studies: (S)
advance: (V)
that: (接続詞)
emotions: (S)

というSV構造が見えてきます。


GMAT SCのコツは、このような文構造の分析をスピーディーに実施することです。このような文の構造(SV構造や並列構造)を掴むためには、文の意味の分析を出来る限り「切り捨て」ます。


もっと細かく見ていきましょう。

emotions, including

という形になっていますね?


(S)と(V)の間、つまり(主語)と(動詞)の間にくるカンマの数には決まりがあります。


それは、

(S)と(V)の間にくるカンマの数は、原則としてゼロか2つ

というルールです。


つまり、

(1) emotions are

のように、(S)と(V)の間のカンマはゼロか、あるいは

(2) emotions, including those deemed personal or private, are

のように、(S)と(V)の間にカンマが2つ存在するか、のどちらかが基本形なのです。


この(2)のようなカンマの使い方は、文法業界では"parenthetic commas"(かっこ的カンマ)と呼ぶれています。つまり、


(2) emotions (including those deemed personal or private) are

と2つのカンマによって挿入句が(S)と(V)の間にはさまれているのです。


もし仮に、(S)と(V)の間にカンマを1つだけ置くと、

(3) emotions (including those deemed personal or private are

のように「かっこ閉じる」が存在しないことになるので、原則としてあり得ないのです。


この文構造のルールによって、答えは(B)が(E)に簡単に絞ることができます。

(B)と(E)だけが

emotions, 挿入句, are

という正しい形を満たしていますね?


(A)には

emotions, including ,is

とisの前にカンマが必要ですし、仮にカンマがあったとしても、主語が"emotions"という複数名詞ですから、"are"という複数形が必要ですね。

(C)は"are"という動詞の前にカンマが必要なので×

(D)も"are"という動詞の前にカンマが必要なので×

確かに、

emotions ― including those deemed personal or private ― are

と、2つのカンマの代わりに2つのダッシュを使うことも可能なのですが、一貫性が必要なのです。カンマならカンマ、ダッシュならダッシュをセットで使う必要があります。よって、(D)も×


最後に、(B)と(E)ですが、

(B)の方が並列構造を満たしています。

(B) personal or private

は"or"という等位接続詞が、2つの形容詞をつないでいる

のに対して

(E) personal also as private

だと、"also as"が等位接詞として2つの形容詞をつないでいることになってしまいますが、"also as"が2つの語句をつないで並列構造を満たすことはできません。


○ coffee or tea

× coffee also as tea


この問題のテーマは、細かい意味分析を捨象して(切り捨てて)、文の構造分析(SV構造分析と並列構造分析)で短時間に解くことです。