さて、昨日の「GMAT SC ミニレッスン」の続きです。

前回の記事⇒ http://d.hatena.ne.jp/futaro1968/20071217





<問題再掲>



New items developed for automobiles in the 1997 model year

included a safer air bag , which, unlike previous air bags,

eliminated the possibility that a burst of smoke would appear

when the bag inflated, and making an already terrified passenger

think the car was on fire. (太字の部分を下線部と考えてください)



(A) inflated, and making

(B) inflated, so that it could make

(C) inflated and made

(D) inflated and make

(E) inflated to make



<解説>


(A)と(B)を切るところまでは説明しました。


前回の記事⇒ http://d.hatena.ne.jp/futaro1968/20071217



(C)と(D)の選択肢を考える上で重要なのが「並列構造」の
分析です。SCでは、「SV構造」の分析と「並列構造」の
分析が基本中の基本となります。


さて、(C)だと、andの後の過去形の"made"があるので、
下線部前の"eliminated"と並列になっていると考える
のが自然です。


それに対して、(D)だと、andの後に"make"があり、下線部
前の"appear"と並んでいると解釈できます。つまり、助動詞の
wouldを共通因数とし、"make"と"appear"という動詞の原形
(現在形ではない!)が並列になっているという理解です。


つまり、(C)と(D)は意味が全く違うことになります。
「煙が出て」そして「乗客に火事が起きたと思わせる」可能性、
というのが正しい意味なので、(C)と(D)の局地戦では(D)が勝ち
となります。


以上が「まともな」解き方です。もしこの(C)と(D)の意味の違いが
とれなければ、正解の可能性は若干下がるものの、「ダメモトの
テクニック」に頼らざるをえません。ここで使えるテクニックは


「距離的に近い並列構造の方が正解になりやすい」


です。つまり、(C)における「elminatedとmade」の距離と、(D)に
おける「appearとmakeの距離」では、(D)の方が並列になっている
単語と単語の距離が近いですよね? このような場合は、本来は
意味で解くべきなのですが、ダメモトのレベルでは、距離が近い
(D)の方が正解の可能性が高いと考えるべきです。


さて、残るは(D)と(E)です。
(E)の"to make"は、「〜するため」という「目的」の意味で
直前の動詞である"would appear"にかかると解釈するのが
基本です。そうすると、「乗客に火事が起きたを思わせる
ために煙がでる」という不適切な意味になってしまいます。
よって、(D)が正解です。


正解:(D)



このように、GMAT SC(Sentence Correction)の解法においては、
「構造分析」と「意味的な判断」を基本としつつ、必要に応じて
「ダメモトテクニック」を活用することが大切です。ただし、
「ダメモトテクニック」に過剰な期待を寄せることは危険です
「意味判断」「文法判断」が一番大切である、という、
あたりまえの原点を忘れないでください。


Good luck to your next GMAT!!