若き詩人への手紙・若き女性への手紙 (新潮文庫)
リルケ
新潮社
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p.16
必然から生まれるときに、芸術作品はよいのです。(略)
自らの内へお入りなさい。そしてあなたの生命が湧き出てくる
ところの深い底をおさぐりなさい。その源泉にのみ、あなたが、
あなたが創作せずにいられないかどうかの答えを見いだされるでしょう。


アメリカの音楽大学院に留学中の kagayakuringo さんと、音楽について
対話をしています。


http://d.hatena.ne.jp/kagayakuringo/20090713/1247550019#c


私がメールで送った内容は以下の通りです。
辻井さんのピアノ演奏についてです。http://www.cliburn.tv/



> 辻井さん、すばらしいですね。
> シューマンのピアノカルテットとショパンのコンチェルトには鳥肌たちました。


うん、なんて言うんだろう、当たり前かもしれないけれど、「音符」を「教科書
どおり」や「講師の言うとおり」には弾いていないんですよね。また、「自己満
足」や「コンクールに受かるため」に弾いているわけでもない。(たぶん)
本当に美しい芸術は、「必然」から生まれるんですよね。辻井さんの音楽には
「命」がかかっている。人生そのものをぶつけている。だから美しいのでは、と。


kagayakuringoさんの問題提起


「世の中には‘本当に美しい芸術’だけあればよいか」


は、拙文ですが、昨日の記事の内容


http://d.hatena.ne.jp/futaro1968/20090715


と重なる内容だと思っています。偶然です。


これは、芸術の定義によるのだと思います。
「狭義の芸術」は、やはり必然からしか生まれないと思います。
ただ、「広義の芸術」だって当然必要です。


じゃあ、「広義の芸術」って何なのだろう?
kagayakuringoさん、どう思いますか?