私は、この本(英語でロジックに強くなる)と、中学3年生の頃に格闘しました。が、15歳の少年が、この本をきちんと理解することには無理がありました。(苦笑)当時、英語の勉強でライバルだった中野史朗君(今は私の整体の先生です)が松本道弘派(=多読派)、私が國弘正雄派(=音読派)だったのですが、中野君に「この本を読め!」と言われたおかげで、松本先生の世界に、若くして出逢うことが出来ました。

そして、この度、松本道弘先生(松本道弘先生紹介文)とお会いする機会に恵まれ、あわててこの本を買い直し、30年ぶりに読み直してみたのですが・・・

びっくりしました。私が仕事上で発言している内容の多くが、この本に書かれていたからです。私が松本先生に如何に強く影響を受けてきたのかを、思い知らされました。

p.8
「あれ、数学とは英語ではないか」と私は思わず叫んだ。

→私(野口)は、GMAT MathとGMAT SCのクラスを担当していますが、「英文法と数学の発想は極めて似ている」「MathとSCは攻略法や勉強法が似ている」と発言しています。英文法の本質を理解するためには、「システム思考」「数学的発想」が重要であると私は考えます。たとえば、制限修飾と非制限修飾の違いを考える際には、集合論の考え方を使うと、すっきり理解できると思います。

p.11
(略)・・・「英語は暗記科目である」という従来の発想を覆し、英語は思考科目(thinking subject)であるという新しい発想の下に、・・・(略)

→これ、私の学校の理念(http://www.affinity-english.com/corporate-philosophy/index.html)の最初の項目で書いていることと同内容です。英文法の勉強を「単なる暗記」と思っている方は、結構多いと、指導の現場で感じます。もちろん、英文法の学習に「暗記」という側面はあります。が、「暗記のみ」を構えてしまうと、英文法の本質である「数学的思考」「ロジックの思想」「一神教的思想」等が見えなくなってしまうと私は思うのです。

松本先生には、4月よりAffinityにてクラスをご担当いただく予定です。海外経験ゼロで英語を究めたサムライ。アメリカ大使館の同時通訳者となり、後にNHKテレビ上級英語講座の講師を勤めた実力者。そんな松本先生に「武士道精神の大切さ」、「英語術」と「英語道」の違い、MBAやLL.Mの大学院留学中に、しっかりとディスカッションやディベートをこなす力を身に着けるための方法論、等を講義していただく予定です。お楽しみに。

ちなみに、この本(英語でロジックに強くなる)は、タイトル通り、英語とロジックの勉強になります。GMAT CRの勉強にも役に立つと思います。