GMAT高得点取得者には、いくつかの共通する傾向があるように思われます。まだ考えがまとまってはいないのですが、思いつくまま書かせていただきます。とりあえず、話をVerbalに限定します。


GMAT Verbal 高得点の条件 その1


「謙虚である」



今シーズンは、久しぶりにネイティブスピーカー(アメリカ人)にVerbalを指導させていただきました。無事700点の壁を突破されました。日本在住とは言え、アメリカ人ではなく日本人講師にVerbalを習おうという気持ち、その謙虚さが素晴らしいと思います。自分の考えや、現実としてどのような英語が使われているか等を全て括弧の中にくくって保留し、GMATのルールや傾向を素直に受け入れていらっしゃいました。


本当に自信がある人は謙虚です。将棋の米長邦雄永世棋聖は、名人位を奪取する前の時期に、自らの弟子を含む若手棋士から将棋を「習って」いました。


運を育てる―肝心なのは負けたあと (ノン・ポシェット)

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彼らは等しく、技術面で最先端の研究をしており、私も教えを学びたいと思った場合には、相手が若手であっても「教えていただきたい」とお願いをする。森下八段や中川大輔六段にはしょっちゅう教わりに
行く。


米長さんにとって、中川さんは「弟子」です。「弟子」に教えを乞い、中川さんのアパートまで出向いて「横歩取り」の定跡を習っていた話は有名です。


よく誤解されていますが、謙虚であることと自信を持つこと、あるいは謙虚であることと信念を持つこととは矛盾しません。いや、むしろ本当の自信を持つ人は謙虚です。自信があれば虚勢なんて不要だから。


GMATを甘くみて苦労する方が多いのですが、多くは受験における成功体験や、難易度の高い資格試験に合格した経験があり、同様にGMATもすんなりいくであろう、という安易なAnalogy Assumptionを持たれて
いるケースをたくさん見てきました。


ただ、難しいのは、自信がなさ過ぎてもダメなんですね。自信と謙虚さの両方が必要となります。