NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧
NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧


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どんな時も、人生には意味がある。
あなたを待っている"誰か"がいて、あなたを待っている"何か"がある。
そしてその"何か"や"誰か"のためにあなたにもできることがある。


フランクルの思想をエッセンスを諸富祥彦先生がまとめた本です。そして、私のフランクル理解は、諸富先生の解釈に大きく影響を受けたものであることを、あらかじめお断りしておきます。

フランクルは、ナチスの強制収容所に収容された経験をつづった「夜と霧」の著者として有名です。そして、フランクルの「ロゴセラピー」(実存分析、意味中心療法)は、生きる意味を探ることを中心とした心理療法です。

人はいくら「幸せ」を探し求めても、きりがないので行き詰ってしまうことがあります。幸福には、求めようとすればするほど逃げていくものだという「幸福の逆接性」が潜んでいます。フランクルは、自分の幸福を自分の中に求めていく「自己中心の生き方」から、「意味と使命を中心とした生き方」への転換を説きました。人生の意味は、自分の主観で決めるものではない。人生の意味は人生の方から送り届けられる。人生のさまざまな状況にひそんでいる「意味」を発見し、それに全力で応える。そうすることで、自分の人生の「使命(ミッション)」をまっとうすることができる。

あなたが、今辛い状況にいると仮定します。でも、そんな状況にも必ず「意味」があるのです。自分を超えた大きな視点で考えてみてください。あなたを必要としている「誰か」はいませんか?あなたを待っている「使命」「仕事」「役割」はありませんか?あなたが人生を諦めたくなっても、人生は決してあなたを諦めはしません。

人生の意味や使命は、既にあなたの元に送り届けらています。その意味や使命を発見し、実現していくことが問われています。