TA(交流分析)にもいくつかの流派や団体があるのですが、私は現時点では「ヒューマンスキル開発センター認定 TAインストラクター」という立場で指導をしています。

http://www.human-skill.co.jp/index.html


ヒューマンスキル開発センターによるTAの特徴の一つは、エゴグラムにRC(Rebellious Child、反抗的な子供)が含まれている点です。従来のエゴグラムのC(Child、子供)にはFC(Free Child、自由な子供)とAC(Adapted Child、順応する子供)の2区分しかないのですが、ヒューマンスキル開発センターのエゴグラムにおけるCは3区分なのです。そして、私にはRCが含まれているエゴグラムの方が使い勝手がよいのです。


また、エゴグラムとOK図表(OK牧場)の両方を、一つの質問紙法によって図解してくれるところも魅力です。


http://www.human-skill.co.jp/TPS/index.html


さらに、私が一番重要だと思っている点は、「エゴグラムに良し悪しはない」というスタンスです。OK図表に関しては「右上(I'm OK、You're OK、私もあなたもOK)」が目指すべき理想の状態なのですが、エゴグラムに関しては「どのような結果でも個性として認める」というスタンスなのですね。団体や理論家によっては「A(Adult、大人)が高いエゴグラムが好ましい」という主張をするのですが、私はかならずしもそのようにはとらえません。もっとも、交流分析の創始者であるエリック・バーン博士が元々フロイト派の分析家であり、フロイトが「自我重視」であるのと同様にTAにも「A重視」と解釈できる面があるのも事実です。ですが、私は現時点では「エゴグラムに善悪はない」というスタンスで指導をしています。ヒューマンスキル開発センターの刀根健先生の理論には「実存主義」が取り入れられており、「どのようなエゴグラムを目指すのかは、その人の決断しだいである」という発想が根底にあるのです。私は刀根先生が提供する世界観に魅了されている一人です。